【日時】 | 2021年12月12日(日)14:00~16:30 |
【会場】 | Zoomウェビナーを活用したオンライン配信 (東京都立大学日野キャンパス2号館大講義室Aより配信) |
【見逃し配信】
※見逃し配信は2022年2月7日(月)で終了しました。
第1部
(1)開会のご挨拶
システムデザイン学部長の阿保真より、システムデザインフォーラムの沿革(2007年開始)や、開催目的(当学部・研究科の研究成果報告及び地域連携、産学連携の可能性を見出すこと)についてご挨拶がありました。今年は、当学部・研究科において研究されている5Gがテーマに据えられたことについてもご説明いたしました。
(2)5Gのキホンと東京都立大学の取組
東京都立大学管理部5G・南大沢まちづくり担当課長の芳賀敦より、東京都の施策や本学ローカル5G環境の概要説明(日野キャンパスの電波暗室の紹介等)、5G活用事例として車の動くサテライトオフィス化等のご紹介がありました。今後、5Gを活用した新たな製品・サービスの実証実験フィールドとして、本学のローカル5G環境を企業の皆様にも広く提供していく旨ご説明いたしました。
(3)5Gを活用した実証実験の紹介
今年度、本学のローカル5G環境を活用した実証実験を実施しているタイムルーパー合同会社代表の河北有一様より、ご講演いただきました。ARマップの紹介やリアルタイムVR配信のご紹介があり、配信会場の壇上に本学大橋学長のホログラムが浮かび上がり、まるで学長がそこにいらっしゃるかのような映像を視聴することができました。
(4)基調講演
「私たちの生活がどのように変わるか、5GからBeyond 5G/6Gへの挑戦
~全てにつながる通信とスマート農業への融合例~」
平栗健史教授(日本工業大学基幹工学部電気電子通信学科)に、Wi-Fiと5Gの違いなど、基礎から次世代通信の拡張と先進的な活用事例まで、幅広くご講演いただきました。スマート農業の具体的な紹介では、作物の花を受粉するミツバチの代わりとなるドローン技術など、近未来の農業像についてご説明いただきました。終盤では、「雷が落ちたところはシイタケがよく生える」という言い伝えの実証実験を映像でご紹介いただき、一般の視聴者からもご好評いただきました。
第2部
(1)東京都立大学5G研究プロジェクトの推進
本学副学長・総合研究推進機構長の堀田貴嗣より、東京都立大学5G研究プロジェクトの概要についてご説明いただきました。挑戦型研究、社会実装型研究(長期)、社会実装型研究(短期)について、2020年度は3件、2021年度は5件、計8つのプロジェクト進行中です。今後の研究成果に期待が寄せられています。
(2)研究事例紹介① 「ローカル5Gネットワークを用いた次世代マルチモーダルセンシング」
2020年度、挑戦型研究として採択された和田圭二教授(電子情報システム工学科)の研究事例紹介がありました。
社会実装やプラットフォーム等の支えとなる基盤技術研究について、センシング、高性能計算、電磁環境、パワーエレクトロニクス等の研究を進めていることについて報告がありました。
(3)研究事例紹介② 「通信資源の利用効率最大化を目指したモバイルネットワーキング」
2020年度、挑戦型研究として採択された朝香卓也教授(電子情報システム工学科)の研究事例紹介がありました。
f5Gの潜在能力(高速大容量、低遅延、同時多接続)を効果的に活用した事例として、「個人向け映像監視システム(R²VS)」のご紹介がありました。周辺の視野映像を伝送することで「人間の目」による遠隔監視を実現できるとしています。今後は、画像解析や自動制御等との組み合わせにより、進化させていく予定とのことです。
(4)研究事例紹介③ 「ARゲームで楽しく単独移動を支援するAI車椅子システムの社会実装」
2020年度、社会実装型研究(長期)として採択された串山久美子教授(インダストリアルアート学科)の研究事例紹介がありました。
高齢者や障がいのある人が楽しく社会に参加できるよう、5Gを活用して高速・大容量の移動通信システムを開発したり、ARゲームを用いて楽しく屋外活動ができるようなシステムの開発について研究を進めています。
(5)トークセッション「スマートな未来を実現するための取組」
モデレーターに本学名誉教授・特任教授の清水敏久先生をお迎えし、5学科の代表教員によるトークセッションを執り行いました。
清水先生から、Society5.0においては「ものつくり」から「ことつくり」へ転換しているとのご説明がありました。その後、各先生の専門分野から考える「スマートな未来」を紹介するとともに、今後の課題や可能性について共有しました。
【モデレーター】
清水敏久 教授(東京都立大学名誉教授・特任教授)
【登壇者】
松田崇弘 教授(情報科学科)
和田圭二 教授(電子情報システム工学科)
久保田直行 教授(機械システム工学科)
石井昌憲 教授(航空宇宙システム工学科)
串山久美子 教授(インダストリアルアート学科)
(6)閉会のご挨拶
システムデザインフォーラム実行委員長の杉本達應准教授(インダストリアルアート学科)より、ご参加いただいた皆様、登壇者への御礼を申し上げました。
今後も、5Gを活用した研究活動を含め、システムデザイン学部にご注目いただきたい旨ご挨拶がありました。
アンケートより抜粋
- 「基調講演が5Gの基礎事項や応用事例報告など、内容豊富のご講演でおもしろかったです。」
- 「なんとなく理解していた5Gやその可能性について、確かな知識を得ることができ、とても勉強になると共に楽しく学べました。」
- 「参加する前は内容が理解出来るか不安でしたが、参加してみて本当に良かったと思いました。特にスマート農業や自動運転車椅子に共感いたしました。これからの未来に5Gが果たす社会的役割に期待します。」
アンケートにご回答いただいた皆様、貴重なご意見をありがとうございました。
最後に、登壇者とスタッフで記念撮影
(※感染症対策を十分に行ったうえ、撮影時のみマスクを外しております。)